Vol.4 1,000円カットの裏事情(マジで凄いっ!)
✳︎もくじ✳︎
【1,000円カットの裏事情(マジで凄いっ!)】
皆さんも定期的に髪をカットされているかと思いますが、普段のカット料金はお幾ら位のところに行かれていますか?
3000〜5000円?
それとも10000円以上の高級サロンでしょうか?
美容室にはカットだけでも本当に様々な価格帯がありますね?都内には3万円なんて高級サロンもあるようです。
その中でも一際、注目されているのが1000円カット!
その昔、4,000〜5,000円位が当たりまえの価格帯だったのに、たったの1000円で髪の毛を切ってくれるなんて、破格のお値段ですよね。
1,000円カットが安い理由は、ただ1つ。
『薄利多売』
これに尽きます。むしろ、これ以外の理由などありません。
今では聞いたことがない人なんていない程、馴染み深いものになってきましたが、1,000円カットが登場した当初には
と不安に感じる人が多かったのを今でも思い出します。
今回はそんな1,000円カットがなぜ安いのか?なぜ成り立っているのか?について紹介させていただきます。
1,000円カットとは?
「1,000円カットなんて知らないよー」と言う人は、今時ほぼいないのではないでしょうか。
一度は耳にしたことがあるであろう1,000円カット。
『1,000円カット』=髪の毛を、たったの1,000円で切ってくれる美容室や理容室のコトです。
ちなみに、一般的な価格帯の美容室の場合、
カット+シャンプー+ドライの料金=カット料金
と設定しているお店が多いですが、1,000円カットの場合、シャンプーはセットになっておらずカットのみです。
切った後に髪の毛を飛ばしてくれるお店もあるので、その場合は
カット+ドライ料金=カット料金です。
シャンプーをしたい人は別料金で注文することができます。
一部のお店ではドライすら別料金で、切った後は自分自身で毛を飛ばす。と言うお店もあるんですよ。
※カット後に掃除機?で吸い込まれるサロンも。。。
1,000円ジャストでなくても、800〜1,500円ほどのカット料金設定をしているお店があり、
合わせて「低価格サロン」とも言います。
今回は低価格サロンも含めて1,000円カットとして紹介させていただきますね。
どちらもサービス事体は殆ど変わりません。
作業動線が決まっている(効率化)
普通の美容室や理容室では1時間前後掛けてカットするところを、僅か10分ほどの短時間で仕上げる….
これを繰り返すことで結果的に多くの利益を生み出すのです。
利益が多い訳=それは店舗の回転率・動線にあります。
単価が安くても1時間で施術できる人数が通常のサロンのおよそ6倍!その分利益率も上がります。
また、1,000円カットの場合、予約制ではない・カウンセリングに時間を掛けない・カット・ドライのみ・来店順にカットする、
というように一般的な美容室に比べて作業銅線が至ってシンプルなので無駄な経費が掛からず、その分スタッフに還元できるという仕組みになっているのです。
カット代=1,000円でも充分に回収できるのは
1,000円カットや低価格サロンに共通しているのは「カットが凄まじく速い!」ということ。
私が、複数の『1,000円カット』で働いた経験者の美容師に聞いたところ、低価格サロンでは共通して「カットを10分程で終わらせるように」と決められていたところが多かったです。
カットしてドライしてお客様が席を立つまで10分ですからね!お客様もウトウト寝ている暇すらありませんね(笑)
初めて来店した方など、雑誌でも読み始めたばかりの人は「え?もう?」なんて状態でしょう(笑)
低価格サロンの美容師の時給というのは、せいぜい1,500円程、或いはそれ以下です。
1人あたり10分~15分でカットを終えるとなると、1時間で4~6人切ることができます。
シャンプーなしのカットのみなら僅かなドライヤーの電気代のみなので、1時間あたり4,000円~6,000円回収できて美容師に支払うのは1,000円ですから十分な儲けでしょう。
店舗の家賃など他の設備料金も、これだけ回収できて入れば十分元が取れます。
勿論、たくさんのお客さんが来店する・回転が良い!というのが大前提なので、場所が悪い1,000円カットだとすぐに潰れてしまうと思いますけどね。
給料が良いので人が辞めにくい
利益が高い訳=それは店舗の回転率にあります。
単価が安くても1時間で施術できる人数が通常のサロンのおよそ6倍なので、その分利益率も上がります。
また、1,000円カットの場合、シャンプーやカラー・トリートメントなどもない店が多いため、一般的な美容室に比べて設備投資・薬剤などの経費が掛からず、その分スタッフに還元できるという仕組みになのです。
1,000円カットでの月給は平均25〜30万円を超えていると言われています。勿論、これ以上稼いでいる方もいるようですが。
これはサロン勤務の平均月収を上回っており、高収入を求めている方にとっては嬉しい情報です。
またサロン勤務によくある休日や終業後の研修や練習もないため、自分の時間を確保して、ワークライフバランスをとりやすいというメリットも。
・ブランクがある=結婚や傷病、家庭の事情などで一旦現場から離れて、キャリアに不安があるという方にとっては、業務内容がカットとドライのみとシンプルな1,000円カットは、復帰の際の第一歩としてハードルが低いので非常にやりやすい。
・勤務時間が、サロン勤務に比べて短い、業務時間外の研修がない、勤務時間がはっきり決まっている1,000円カットは、拘束時間が短い傾向にあるようです。
・腰痛や手荒れが悪化しにくい1,000円カットではシャンプーがないほか、パーマなどの薬剤も取り扱わないため手荒れの心配が格段に少なくなります。またシャンプーのため中腰になるということもないため、腰痛が心配という方にも安心。手荒れが酷く、美容師を諦めた方が1,000円カットで復職された。という話もよく聞きます。
美容院で働く場合、トップスタイリストを除き、あまりお給料が良くないケースが多いのに比べ、1,000円カットの場合、お給料が良い傾向にあります。
その理由は店舗の回転率と設備・動線にあります。
単価が安くても1時間で施術できる人数が通常のサロンのおよそ6倍なので、その分利益率も上がります。
また、1,000円カットの場合はシャンプー台などの大型の機材やカラー剤などもないため、一般的な美容室に比べて経費がかからず、その分スタッフに還元できるという仕組みになっているのです。
たとえば一般的な美容室で基本給20~25万円スタートに対し、1,000円カットの美容室では、25~30万円スタートのお店も多数。
そのため、自分でお客様がなかなか取れなくなってきた美容師さんや、手荒れなどに悩んでいた方にとっては、1,000円カットの待遇は魅力となっています。
営業時間以外の時間が自由に使える
美容院で働く場合、業務終了後にカットの練習をしたり、休日に講習会があったりと自分の時間が取りにくいということが美容師の離職や退職理由としてよく言われます。
その点、1,000円カットの場合は比較的残業や休日講習などが少ないので、家事や育児などで忙しい女性にも人気です。
通常の美容室で働く美容師と1,000円カットで働く美容師の収入に違いはあるのでしょうか。
通常の美容室でカットと共にカラーやパーマなどを行った場合、お客様1人あたりの単価は1万円前後と考えられます。
美容師個人で考えると、技術を付けて指名をもらえるようになると、「指名料」のような手当の支給を受けられるケースもありますよね。
かたや1,000円カットの場合はどうでしょうか。
通常の美容室とは異なり多くのお店ではカットのみの取り扱いで、カラーやパーマのサービスは行っていないケースがほとんど。また基本的にスタイリストの指名は受け付けておらず、「指名料」が発生することもありません。
そのため客単価は税抜き1,000円が基本。通常の美容室と1,000円カットを比べてみると、イメージ的には1,000円カットの方が売上が低く、収入も少ないように感じられます。
しかし1,000円カットの求人情報を見てみると、月額給与が25万円以上の求人を多く目にします。
なかには30万円以上の給与が支給されているケースも。
美容師の平均月収は25万円以下とされていますから、収入面では1,000円カット勤務の美容師の方が恵まれていると言えるかも。
通常の美容室はカットの平均単価がおよそ3,500円とされていますが、カットのみの場合でも施術時間は1時間程かかるケースもあります。
これに対して1,000円カットは回転率が重要視されていて、お客様1人あたりの施術時間は10分程。
すると1時間当たり6,000円程の売上が想定できますね。
もちろん店舗ごとに違いはありますが、高い回転率でお客様に施術を行う1,000円カットの方が、多くの売り上げを期待できることが分かります。
これが両者の収入に違いが出る要因のひとつかもしれません。
スタッフの教育が少なくて済む
男女比としては、やや男性が多い割合のようです。
女性の場合は子育てや家事と両立しながら働くアルバイト・パートスタッフさんが多いです。
短時間でたくさんのお客様をこなす1,000円カットは比較的時給も高いため、短時間でもしっかり稼げるという特徴があるからです。
子どもが学校から帰ってくる時間まで働きたいママさん、平日働く旦那さんのお休みに合わせてお休みを取りたい主婦の方にぴったりな働き方なのでしょうね。
通常の美容室の場合、毎年新卒の学生を採用してアシスタントから育て、数年後にスタイリストとしてデビューさせるというのが自然な流れですが、カットしかメニューの無い1,000円カットの場合は、アシスタントを育てるという過程が不要になります。
スタイリストとしてデビューして4.5年経った段階で転職する・一旦出産などで美容師を離れた後に1,000円カットで復帰、などが働くキッカケとなることが多いようです。
そのため、スタッフの平均年齢も30~40代というサロンが多く見られます。1,000円カットに来店されるお客様も比較的年齢層が高めなので、同じくらいの年齢のスタッフだと丁度良いのかもしれませんね。
1,000円カットに就職する前は何をしていた?
もちろん美容師免許を持っていないと美容師としてヘアカットをすることが出来ませんし、スタイリストデビューをしていないと1,000円カットのサロンで働くことができません。
そのため、1,000円カットで働く前も他の美容院でスタイリストとして働いていたスタッフがほとんど。
ただ、スタイリスト歴が浅い人から店長を務めていたようなベテランまで、その経歴は様々です。
まとめ
1,000円という破格の安さでカットをしながらも、回転数を多くすることで利益を上げる1,000円カットは、意外なことにサロンに勤務している美容師よりも平均月収は高いということが明らかになりました。
また、仕事内容がカット・ブロー・店内清掃とはっきりしていてかつシンプルなため、ブランクがある方や、腰痛や薬剤による深刻な手荒れを持つ方にとってはより働きやすい環境なのではないでしょうか。
反面、業務内容がシンプルな為、パーマやカラー、ヘアケアのような細やかな施術は取り扱わないところが殆どです。
良くも悪くも、効率よくヘアカットを進めていくことに特化したサロンであるということは覚えておいて損はありません。
ご自身が働く上で、いろいろなスキルを覚えて独立開業を目指すのか、それとも定時で上がれる、自分の時間を確保したいのか、希望の働き方によって適職は変わってきます。
まずは目標をはっきりとさせてから、あなたに向いている仕事について考えてみるのも、キャリアプラン形成の役にたつのではないでしょうか。
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